コルチゾールの睡眠作用とは?日内変動するストレスホルモンの働き

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人が眠るとき3つのホルモンが働いています。

⇒3つのホルモンについてはこちらの記事をどうぞ

眠りに入るときのメラトニン
睡眠中に分泌される成長ホルモン
そして起床時にはコルチゾールが作用しています。

これら3つのホルモンはどれか一つでも正常に作用していないと、
睡眠に悪影響を及ぼします。

今回は起床時に働くコルチゾールの作用について解説していきます。


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<コルチゾールとは?>

コルチゾールとは脳下垂体から分泌される
副腎皮質刺激ホルモン(ACTH)からの指令を受けて、
副腎皮質から分泌される糖質コルチコイドの一種であり、
ヒドロコルチゾンとも呼ばれる副腎皮質ホルモンです。

睡眠においてコルチゾールは体内時計と連動して、
朝の起床時に分泌量が最大になるよう調整されて
活動するための準備を整える役割を果たしています。

<体内時計と連動して日内変動する>

時計

コルチゾールは体内時計と連動して
一日のうちでも分泌量が大きく変動するホルモンです。

このような一日のうちでホルモンなどの分泌量が
大きく変化することを日内変動するといいます。

コルチゾールの場合はストレスに対抗するためのホルモン
つまり活発に活動するためのホルモンですので、
睡眠に関しては目覚めに関わります。

そのため日内変動は起床前後約1時間の間が分泌量のピークとなり、
夜になると減少していきます。

また、コルチゾールが目覚めに関わるように、
入眠に関わるのがメラトニンでこのホルモンも日内変動します。

⇒メラトニンについてはこちらの記事をどうぞ

<コルチゾールの分泌は規則正しい毎日の習慣が大切>

起床

コルチゾールが体内時計と連動して起床時に最大量に達しますが、
分泌されるタイミングは時間に依存します。

例えば毎日朝7時に起きていたとすると、
コルチゾールも起床に合わせて朝7時前後
分泌量がピークになるように調整されます。

ところが仕事など何らかの都合によって起きる時間が変わった場合、
例えば朝4時に起きなければならないといった場合、
コルチゾールは起床時間の朝の4時には分泌されません

いつも通り、朝の7時に分泌量がピークを迎えるのです。

逆に休日など例えば朝10時まで寝ていた場合であっても、
コルチゾールは10時には分泌されず、
いつも通り7時に分泌されています

そのため、起床時間がいつもより早くても遅くても、
体は何となくダルくてスッキリしないのです。

休日でいつもより長く寝ていたいとしても
起床時間は出来る限り前後1時間程度にするほうが
かえってスッキリ起きられるということです。


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<コルチゾールの睡眠以外の主な作用>

・様々なストレスに対応する抗ストレス作用

コルチゾールはストレスの強さに応じて分泌量を増やし、
交感神経を刺激して脈拍や血圧を上げて脳を覚醒させ、
体の運動機能を高めてストレスへ対応する準備を整えます。

そのためコルチゾールはストレスホルモンとも呼ばれており、
マイナスなイメージを持たれていますが、
人にとっては必要不可欠なホルモンです。

ですが、本来ストレスに対抗するために分泌されるホルモンですが、
事故や戦争、強い恐怖体験など、過剰にストレスがかかりすぎると
コルチゾールの分泌も増え、その結果、
記憶をつかさどる脳内の海馬を委縮させることが分かっており、
心的外傷後ストレス障害(PTSD(いわゆるトラウマ))や
うつ病を発症する可能性があります。

・糖新生を促し低血糖を防ぐ作用

躍動感

コルチゾールは体内の血糖値が低下した場合に
糖新生を促し血糖値を上昇させて
生命活動を維持するように作用します。

人の場合、通常食事によって得られた炭水化物の一部である糖質を
グルコース(ブドウ糖)に分解することによって
活動するためのエネルギーにしていますが、
使い切れずに余ったグルコースは
グリコーゲンという物質に変換して肝臓に約100g、
筋肉に約400g、脂肪細胞に無制限に溜め込みます。

脂肪細胞はいわゆる中性脂肪ですね。^^

ダイエットや食事を抜いて
体内のグルコース量が不足しだした場合(血糖値の低下)、
今度は逆に肝臓や筋肉、脂肪に蓄えた
グリコーゲンからエネルギーを作り出します

糖新生とは体内のグルコースが不足したときに肝臓や筋肉、
中性脂肪に蓄えておいたグリコーゲンから
エネルギーを還元することなのです。

そしてコルチゾールの役割は脂肪の分解を促進し、
脳が栄養不足に陥らないよう他の組織よりも優先的に
エネルギーを脳へ送る作用を担っています。

<コルチゾールの分泌が乱れる原因は?>

コルチゾールは起床時に分泌量がピークを迎えるホルモンですので、
睡眠時間が一定しない不規則な生活が続くと
自律神経の乱れとともにコルチゾールの分泌サイクルも乱れてしまいます。

無気力

そうなると日中活動するための交感神経が刺激されず、
眠気ダルさが残って一日中ボーっとしてしまいます。

さらにストレスホルモンとも呼ばれるだけあって、
長期的なストレスにさらされ続けても乱れてしまいます。

そのためコルチゾールが慢性的に過剰分泌され過ぎると
血圧血糖値の上昇をもたらし、
動脈硬化や糖尿病など
免疫機能の低下不妊の原因になったりします。

当然ながら覚せいを促し活動に適した状態にするコルチゾールは、
アドレナリンのように興奮作用ももたらすため、
逆に夜眠れなくなるといった不眠症などの睡眠障害も起こします。

精神面においてもストレスからくるうつ病も懸念材料です。

肉体的にも代謝機能が抑制されてしまいますので、
太りやすくなる原因にもなります。

ダイエットをしたくていろいろ試してみたが
ほとんど痩せられなかったという方は、
もしかしたらコルチゾールの分泌異常が原因かもしれません。

また逆にコルチゾールが減少しすぎても血糖値の維持に必要な
糖新生が行えなくなるため低血糖を起こします。

糖(グルコース)は人が活動するために必要なエネルギーですので、
低血糖を起こすと手足の震えが起こります。

そして不安感や緊張感など交感神経の異常や、
無気力感や判断力の低下など脳疲労の症状も現れます。

<まとめ>

コルチゾールは眠りから目覚めるときに
分泌量がピークを迎える日内変動するホルモンです。

ストレスにさらされても分泌量が増えるため
ストレスホルモンとも呼ばれますがネガティブなイメージではなく、
交感神経を刺激して脈拍や血圧を上げ、
運動機能を高めてストレスに対抗する準備を整えます。

時間に依存する性質があるため毎日同じ時間に分泌されるのですが、
普段と違う時間に起きようとするとコルチゾールは起きるタイミングで分泌されず、
スッキリ目覚めることができません。

出来る限り平日も休日も同じ時間で就寝、起床するよう心掛けると、
質の良い睡眠を得ることができるでしょう。


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