『最近休みになると疲れが抜けなくて起きられない。』
『休みに何かするより寝ていたい。』
『逆になぜか夜中は目が覚めてしまう。』
こういった睡眠の悩みって意外と多いようなのですが、
あなたは睡眠に対する悩みを抱えていませんか?
現在の日本の社会はライフスタイルの多様化によって、
仕事においても私生活においても
睡眠時間を削る要因は多く存在します。
そのため慢性的な睡眠不足に悩まされている人も多く、
休日にもなるといつも以上に
長く寝ているという話をよく聞きます。
そうした一方で、
平均的な睡眠時間と言われる7時間よりも
長く眠っている人もいるようで、
長い人では一日10時間以上眠る人もいるといいます。
短時間しか眠ることができない人にとっては
羨ましいことかもしれませんが、
実は睡眠時間が長い人のほうが
寿命が短くなるというデータがあるそうです。
今回は睡眠時間と人の寿命の関係性について
紹介したいと思います。
【スポンサードリンク】
<睡眠時間と寿命の関係性を調査>
理想の睡眠時間と日本人の平均睡眠時間が
ともに7時間ほどであると言われますが、
睡眠と人の寿命との関係性を調査したこんな発表がありました。
カリフォルニア大学サンディエゴ校で、
睡眠時間と死亡リスクの関係を調査しました。
調査対象は110万人を超える大規模な健康調査で、
睡眠時間が3時間から10時間以上までを8グループに分けて、
6年間の追跡調査が終わった時点の生死を調べました。
その結果、最も死に至るリスクが低かったのが
睡眠時間が7時間のグループでした。
そして睡眠時間が7時間より
長くても短くても死亡リスクは高まっており、
意外なことに睡眠時間が短いグループよりも
10時間以上の長いグループのほうが
死亡リスクは最大だったといいます。
【スポンサードリンク】
<死亡リスクが高まる原因は?>
睡眠時間と寿命の因果関係については
はっきりしたことは分かっていませんが、
睡眠時間が長いと寿命が短くなる原因の一つとして
考えられているのがレム睡眠にあるといいます。
睡眠時間が長くなるとレム睡眠の割合も増えるのですが、
レム睡眠時には交感神経が不安定になりやすく
血圧や脈拍も不安定に上下します。
そうなると当然、心臓や血管には大きな負担がかかり、
こうした状態が長期的に続けば心疾患へのリスクが高まり
寿命に影響すると考えられます。
実際に心疾患の一つである狭心症は睡眠中の早朝に起こりやすく、
およそ8割がレム睡眠中に起こっているといいます。
逆に睡眠時間が短い場合に考えられるリスクとして、
本来得られるべき疲労回復や新陳代謝の促進などの効果を
十分に発揮できないことからくる肥満や免疫機能の低下など
健康を害しやすい状況が寿命に影響を与えることが考えられます。
<理想はやはり7時間睡眠なのか?>
調査においてはこのような結果になりましたが、
睡眠時間が長い人や短い人が7時間の睡眠時間にすれば、
死亡リスクが下がるのかどうかは分かっていません。
そして現時点では誰にとっても7時間睡眠が、
寿命を延ばすことになるのかどうかも定かではありません。
睡眠時間にはそれぞれ個人差がありますので、
無理に7時間睡眠を当てはめるのは
かえって健康を害する可能性があるとされています。
<まとめ>
睡眠時間と寿命との因果関係は
未だはっきりしたことは分かっていませんが、
平均睡眠時間が7時間より長い人も短い人も
寿命は短くなる傾向にあるようです。
これは日中活発に働く交感神経と、
睡眠時や休息時などリラックスしているときに働く
副交感神経の活動リズムが乱れることによって、
心身に様々な不調が起こり
寿命に影響を与えているのではないかと思われます。
交感神経などの自律神経の不調は
そのままホルモンの分泌異常を起こし、
高血圧や肥満のほか、
糖尿病などの生活習慣病を引き起こす恐れがあります。
また、自律神経の乱れは精神疾患も懸念され、
うつ病になる可能性もあります。
理想的な睡眠時間が7時間というのは、
多くの人が平均7時間寝ているという
統計的な調査結果のみならず、
人の生きることに対する本能として7時間眠りたいという
欲求に答えるものなのかもしれませんね。
【スポンサードリンク】